CUSTOM CASE

サイドバー取付とロールバールート変更 – 路面への追従性が向上

ロールバー(別名ロールケージ)は、レース界では当たり前の存在ですが、一般車でも大きな意味を持ちます。今回は、既存のロールバーを改造し、サイドバーを追加する作業をご紹介します。

この作業の主な目的は二つ。まず、乗員の安全性を高めること。そして、ボディの剛性を上げて車の動きを良くすることです。ボディが固くなると、サスペンションの動きが良くなり、路面への追従性が向上します。

今回の作業で特に苦心したのは、既存のロールバー(サイトウロールケージさん)の改造です。
元々付いていたものを再利用しようとしたところ、グローブボックスやサングラス入れが開かなくなるという問題が発生。走行性能と日常の使いやすさ、両方を追求するため、ロールバーのルート変更を決意しました。

作業のポイント

  • 内装との干渉を最小限に抑えたルート設計
  • 車内での溶接作業における安全対策
  • 強度と使いやすさのバランス

作業の流れ

  1. 既存ロールバーの切断とルート変更
  2. 新ルートでの仮組みと調整
  3. 車外での本溶接
  4. ボディへの再取り付けと機能確認
  5. サイドバーの追加製作と取り付け
既製品はボルトで取付簡単だが、ダッシュボードについているグローブボックスが開かなくなる。この不便をどうにかしたい!
ルート変更したいだいたいのところで切断。
この「だいたい」が一番大事なんです。

特に苦労したのは、車内での溶接作業です。
狭い空間での作業のため、安全対策に細心の注意を払いました。ステンレス板で内装を保護し、少しずつ水で冷やしながら慎重に溶接を行いました。

しっかり仮固定が終わったら車体からロールバーを取り外し。
車外で溶接しないとパイプが熱くなって内装が焼けてしまったり、態勢が悪いと溶接の品質も悪くなります。
溶接で熱くなったパイプをしっかり冷ましたらボディに取り付けます。後部座席の乗り心地はいかに…。
メインアーチにはフロント側とリア側それぞれを保護するロールバー、さらにクロスバーまで付いていてう簡単には外せません。苦肉の策で慎重に車内で溶接します。

サイドバーの追加は、横方向からの衝撃に対する保護を強化すると同時に、ドアを開けた時のレーシーな雰囲気も演出します。
ただし、乗り降りがやや難しくなるのは避けられません。これも「不便を楽しむ」カスタムカーの醍醐味と言えるでしょう。

この作業を通じて、車の安全性と走行性能が大幅に向上しました。
同時に、日常使用の便利さも確保できました。カスタマイズの世界は、こうした細かな調整の積み重ねで成り立っています。

溶接技術を活かしたカスタマイズは、車の可能性を大きく広げます。
安全性向上や性能アップにご興味のある方は、ぜひご相談ください。
あなたの愛車をより安全に、より楽しくするお手伝いをさせていただきます。

カスタマイズメモ

制作期間
約1週間〜
作業内容
・サイドバー取付 ・ロールバールート変更
オーナー様リンク
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参考価格
サイドバー左右4万円〜 / ルート変更作業3万〜
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