CUSTOM CASE

トランクスルーパネルの製作

リアシートを取り外した後の大きな穴、気になりますよね。見た目はもちろん、使い勝手の面でも悩みの種になっているのではないでしょうか。そんな中、大阪府のH様から興味深いご依頼をいただきました。この厄介な問題を解決するトランクスルーパネルの製作です。

このパネルは単なる穴埋めにとどまりません。
まず、シートを取り外した後の大穴を綺麗に塞ぐことで、室内の見た目がグッと良くなります。さらに、タイヤなどの積み込みも楽になります。
また、パネルに好みのステッカーを貼ったり、お気に入りの色に塗装したり。あなただけのオリジナルスペースが生まれます。
つまり、見た目と実用性を同時に向上させる一石二鳥のアイテムなんですよ。

製作のポイント

  • 車体に穴を開けるなどの負担をかけない設計
  • 走行中にビビり音が出ないように調整

作業の工程

  1. 型取り:保温用板金材で大まかな形を取り、細部を調整
  2. パーツ製作:鉄板からプレートを切り出し、ナットを取り付け
  3. 溶接作業:取付用プレートの溶接(密着度に影響するため慎重に)
  4. グラインダー作業:溶接のための黒皮除去(過度な除去を避ける)
  5. 車両への仮取り付け
  6. 最終調整:車両の耳部分への取り付け穴(3箇所)の作成
  7. ステンレス製ボルト・ナットの取り付け
まずは型取り。保温用の板金材で粗方型取りして、細かく微調整して、塞ぐための板の模型を作っていきます。
鉄板からプレートを切り出したり、ナットを取付したりして、パーツを製作していきます。
取付用のプレートを溶接。このプレートの付け方で板のボディへの密着度が変わってくるので超重要。
車両の耳の部分に裏側から挟み込むようにして取付します。
3か所のボルトで締めます。
ナットを溶接したステンレスプレートお付けして納品します。

さて、この製作で苦労した点といえば、まず車体の形状が予想以上に歪んでいて、ぴったり合うパネルを作るのに四苦八苦しましたね。あの不規則な曲線に合わせるのは根気のいる作業でした。

今回の製作は、オーナー様自ら塗装・取り付けをされるということで、出来上がったパネルを郵送でお送りしました。
当店が設置まで行う場合はビビり音などに関してもサポートできるのですが、ご自身で取付された場合は走行中にガタガタ音が気になることがあります。
そんなときは車両側の耳の部分に両面テープやスポンジを貼り付けてみてください。これだけで驚くほど静かになって、快適なドライブが楽しめるはずです。

この製作を通じて、カスタマイズの楽しさと、お客様の「困った」を解決する喜びを再確認しました。今後も、こういった独自のニーズに応える製作依頼を積極的に受け付けていきたいと考えています。
お客様の車への思いを形にする、そんなものづくりの醍醐味を味わえるのが、私たちの仕事の魅力です。S14シルビアに限らず、様々な車種でのカスタマイズのご相談をお待ちしています。

カスタマイズメモ

制作期間
約1週間
作業内容
・トランクスルーパネルの製作
参考価格
製作のみ約2万円
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