
操作性向上のためハンドルのキレ角を上げるには、フェンダーの改造は重要な要素の一つです。今回は、オリジナルフェンダーの製作過程とその利点についてご紹介します。
今回カスタマイズする車両は元々社外品のFRPフェンダーを使用していましたが、タイヤと干渉して割れてしまうことも多かったためどうにかしたいとオーナーさんはご希望でした。
製作のポイント:
- フェンダー幅を広げることで、よりワイドなタイヤを装着可能に
- ステアリング性能の向上:タイヤをより外側に配置し、ハンドルのキレ角を向上
- デザイン性の追求:フェンダーの形状でオリジナリティを表現
- フェンダーとタイヤが干渉しない形状を実現
- 強度を高める構造:「耳」と「爪」の追加
フェンダーの爪とは、フェンダーアーチのフチの部分ですが、その爪を耳の裏側に織り込むことで強度を大幅にアップすることができます。
作業の中で苦心したのは、左右の対称性を確実にするためには精密な型取りが必要で、高度な技術を要しました。また、パテ処理においても滑らかな曲面を作り出すのに苦労しましたね。
作業工程:
- 設計と型取り
- 板金作業(切断、成形)
- 耳と爪の追加
- 仮組み、フィッティング調整
- 最終調整・溶接
- 下地処理
- パテ処理
- プロによる塗装(外注)










最終的な塗装は専門家に依頼しましたので、僕が担当したのはパテ処理までになります。より美しく仕上げていただきました。
オリジナルフェンダーの製作は、単なる見た目の変更以上の意味を持ちます。車両の性能向上、耐久性の確保、そして個性の表現が一体となった、まさに車両カスタマイズの醍醐味と言えるのではないでしょうか。
高度な技術と創造性が必要なこの作業は、経験豊富な専門家に相談することをおすすめします。しかし、自らの手で愛車を進化させる喜びは何物にも代え難いものです。フェンダー改造に興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
この記事が、あなたの車両カスタマイズの新たなアイデアになれば幸いです。安全で魅力的なカスタマイズを楽しんでください。